コクーが始めた生成AIの「ラボ」って何?所長のえみおさんに突撃インタビュー!【前編】
こんにちは!デジタルマーケティング事業本部の”さっちん”です。
皆さんは、ChatGPTをはじめとする生成AIを利用していますか?
コクーは2023年3月年より生成AIに関する取り組みをスタートし、7月には「コクー生成AI探求ラボ」を設立しました。社内SNSにはラボのメンバーから毎日のように生成AIに関する情報が投稿されています。
今回の記事では、なぜコクーが「コクー生成AI探求ラボ」を立ち上げたのか?この後、生成AIに関してどんな展開が予定されているのかなど、コクー生成AI探求ラボ・所長の「えみおさん」にインタビューしましたので、ぜひご覧ください!
コクーの生成AIプロジェクト発足のきっかけ
さっちん:実は、私も検証PJからのメンバーではあるのですが、本日は改めてインタビューさせていただきますね。よろしくお願いします!
えみお:こちらこそ、よろしくお願いします!
さっちん:早速ですが、今日はコクー生成AI探求ラボやこれからの生成AI事業について色々と教えてください!
まず、コクーが生成AIに取り組むきっかけから。入江さんのnoteにも書かれていましたが、これってもしかして…
えみお:はい、実はこのメッセージを送信したのは何を隠そうこの私です(笑)このメッセージを送ろうと思った発端はITベンチャーの社長をしている夫との話からなんですよ。夫とはいつも新規事業や仕事の話をしています。
ちょうどChatGPTが世の中で話題になりはじめたある晩、我が家も夫婦二人で新しいテクノロジーに大盛り上がりしたんです。その翌日、夫は自分の会社でChatGPT研究会を立ち上げ、私はコクーのビジネスと生成AIの親和性が高すぎると感じて、朝起きて一番に起案書を作ってCEOの入江さんに送りました。そうしたら、「入江さんも、役員の小室さんも同じこと考えていた」という旨の返信がきたんですよね。
さっちん:えみおさんご夫妻仲が良いですね!そして2人とも行動が速すぎる!!そして、その後すぐに入江さんから、社員全員に対して「ChatGPTの利用調査とプロジェクトメンバー募集」というアンケートが送信されましたよね。ここもすごく早かったですよね!
えみお:そうなんです。入江さんとは、社員にアンケートを取ることと、プレスリリースの日をまず決めました。初速が大事だと思っていたのと、「AI女子」の商標もすでに取得できていたので、「これは運命だ!」と思いました。やるしかないと(笑)
さっちん:アンケート、反響はどうでしたか?
えみお:たくさんの反応をいただきました。メンバー選出の軸としては、ChatGPTを使っている(新しいテクノロジーに飛びついて、使ってみる行動をしている)人、新しい技術のマイナス面ではなくプラスに目を向けられる人がいいなと思って、アンケートのコメントは全部よみました。
こうして初期メンバーが集まり、「コクー生成AI探求ラボ」の前身ともいえる「ChatGPT検証プロジェクト」(以下検証PJ)がスタートしました。
検証PJでは、どんなことをしていたの?
さっちん:検証PJでは、どんなことをしていたのか、教えてください。
えみお:海の物か山の物かわからないChatGPTを、「コクーで本当に使えるのか?」「顧客先で生産性を上げるところまでいけるのか、どうなのか?」ということを検証したプロジェクトだったと思います。
具体的には、「どんな使い方ができるのか」「市場への可能性はあるのか」「コクーの社員は新しいスキル習得ができるのか」という観点でチームを作って検証を進めていきました。
最終的には、生成AIをコクーの強みでもある「DX人財の育成DX教育」に注力していく事と、「〇〇×AI*」というスキル人財の輩出という大きな方向性が決まり、さらに明るい未来が見えました。
*〇〇には、コクーの事業の柱である、ITインフラ、エクセル、デジタルマーケティング、RPAが入る。現在のスキルとAIを掛け合わせるという意味
技術的な側面からの検証や、社内で実装する際の課題感などチームそれぞれの視点から検証を進められた点が良かったなぁと思います。最初から検証PJに入ってくれていた”さっちん”は、どう思いますか??
さっちん:そうですねぇ…最初は右往左往しましたし、これは本当にまとまるんだろうか?という不安もありました。しかし、それぞれのグループでの議論や検証、定例会議でのディスカッションや会話を通して、徐々に「今コクーが持っているこんな強みを活かしたらいいんじゃないか?」という方向が固まっていく過程を見て、体験できたのは、本当に貴重な経験になりました。
えみお:何をするかすら決まってないところから開始しましたもんね!でも、新規事業でよく言われる「たとえ話」があるんですよ。
「川があります。その川は流れも速くて、川底も濁っていて、どれだけ深いかもわからない。でも、川の向こう岸に”宝”があることだけはわかっている。その”宝”を手に入れるために、その川をどんなメンバーとどうやって入っていくのか?それを決めて行うことこそが新規事業だ。」
でも、実はその”宝”も全員が見えているわけじゃなくて、ごく一部の人だけが見えていたり、あるいは川を渡り切っても”宝”は実際に価値がない可能性もあったりして、本当に混沌(こんとん)としているんですよね。
そんな混沌の中を、仲間を信じて突き進める人、そして、いざ失敗したらすぐに次の手を考えられる人が新規事業のリーダーやるべきだと思っています。
なので、正直に言うと、初めは不安もありました。「みんな、そんな状況でもついてきてくれるかな?」って(笑)
自分自身は、混沌も含めて新規事業が好きですし、目指すべき対局がなんとなく見えてきていたので、検証PJも「着実に前に進んでいるな」と思っていましたが、メンバーは「今、私は何をやってるんだろう?」「このゴールはあっているのかな?」「これは何に繋がっているんだろう?」と時期と役割によっては不安だったんじゃないかなと思います。
また、新規事業の「あるある」ですが、初めの段階では同じ社内でも、なかなか理解してもらえないこともあったりするんですよね。そんな中でそれぞれ自分のメインの仕事がありながらも有志で集まってくれたメンバーは、本当によく頑張ってくれたと思います。
さっちん:確かに混沌としていたかもしれません!しかし、そこをかき分けて最終的に検証をしっかりできたことは、素晴らしい経験になったと感じています。
そして、プレスリリースにも掲載してありますが、最終的には、顧客企業複数社への生成AI活用における企業へのアンケート回答結果では、「セキュリティを理由に業務で生成AIを活用していない」という企業が 90%だったという結果も得られました。えみおさんは、この結果をどう捉えましたか?
えみお:ヒアリングの結果を受けて最初はびっくりしましたよね!「あれ、ほとんどの企業で生成AI使えないじゃん!!」って。
一方で「生成AIが意外と市場に浸透してない…」ということを、我々がかなり早い段階で気づくことが出来た事に自信を持ちました。常駐派遣型のビジネスモデルだからこそ、得られた結果だったと思います。その後しばらくして、アメリカとの浸透度の比較なども記事になっていましたね。
「約9割の企業で生成AIが使えない」という検証結果を、実は私はポジティブにとらえています。
「うまく行かない!」というのも新規事業のあるあるです。大切なのは、その結果からどうピボットを組めるか。私はこの結果を受けて「じゃあ、1年位準備期間が増えるな」って思ったんです。
さっちん:え!私なら「どうしよう・・」ってなっちゃうかもしれませんが、逆の発想ですね。
えみお:生成AIの浸透が遅いけど、これだけ世の中を変えるイノベーションが広がらないわけはないと確信しているので、「十分な準備期間をもらった。1年後の戦にそなえよう」とキングダムの李牧になったつもりで準備しています(笑)
さっちん:普通の人なら落胆するところ「だから、今時間がある!生成AIを使える人財を育成できるじゃん!!」と捉えられる、えみおさんの前向きさにすごく刺激をもらいました!
えみお:新規事業をやる人は、頭のネジが一本くらいぶっ飛んでないとだめで、「ダメだったか、じゃあ次だ!」って成功できるまでやり続けられる胆力が必要ですよね~(笑)コクーもまだまだベンチャー企業、たくさんの新規事業の種を撒き、芽吹かせ、育てていきたいと思います。
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ここまでの内容はいかがでしたか?
検証PJの立ち上げから、新規事業についての話まで、すごいエネルギーとスピード、ワクワク感を感じていただけたのではないでしょうか?
コクーの生成AIのプロジェクトや新規事業はこれからどうなっていくのでしょうか?!
後編では、この続きをお伝えしていますので、ぜひ引き続きご覧ください!
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